がんばれぬ私のために出来る日々のこと『しあわせは食べて寝て待て』
キーワードは「薬膳」と「ネガティブ・ケイパビリティ」。

主人公は麦巻さとこ38歳。膠原病を患ったことでバリキャリの夢は絶たれて退職、現在は週4のパート生活でも身体は精一杯だしお金の余裕は一杯一杯。人生の閉塞感に苦しむ中でマンションの更新を機に安い引越し先を探して訪れた築45年の団地で大家の鈴さん(御年92歳!)とその息子(???)の司さんと出会うところからお話はスタートします。
あとがきやインタビュー記事によりますと作者の水凪先生もさとこと同じ病気を抱えており作中に出てくる薬膳の効果も実体験を元にしているそうです。
●薬膳
…と言っても難しい用語は出てきません。ショウガは身体を温めてキュウリは逆に身体を冷やしてくれるよ、お肉食べた後にパイナップル食べると消化を助けてくれるよ、旬の食材を食べるといいよくらいのゆるさです。\実践しやすい/
一方で薬膳はあくまで食であって薬ではないよ、と突っぱねるシーンもあって読者に対して誠実だなと思いました。
●ネガティブ・ケイパビリティ
9話で出てきたワード。作中では「自分ではどうにもならない状況を持ちこたえる能力」「できない自分を受け止める能力」と説明されています。一生つきあわなければならない病気だったり、ままならない人間関係だったり、どう頑張ってもやってしまううっかりミスだったり…それらとどう折り合いをつけるか、となると。
結局よく食べてよく寝るしか無いんでしょうねぇ。
薬膳がテーマのひとつなので食事の描写が多いのは当然として、寝るシーンもちょくちょくあります。1話では満身創痍で帰宅しそのままベッドに倒れ込み2話では頭痛で目覚め、4話ではコンビニ弁当をかっこんだ後心身の痛みで布団の中で蹲り、対して8話では鈴さんにいいお肉をご馳走になってストンと眠りにつく。
厳しい現実は続くし決して豪華な生活ではないけれども少しずつ手に入れていく穏やかで心地いい健やかな日々。
「そうだ私は今お粥がいいんだ。薄味でゆるくてほっこりあたたかで
あの人たちに囲まれているから私は生きていけている」(12話より)
ところで団地の便利屋・司さん(訳あり薬膳伝道師)とパート先の事務所の社長・唐さん(非科学的なものをバカにする)の両極端なWヒーローが存在するのですが、個人的には「どちらかとくっついて私今最高にしあわせです!ハッピーエンド!」…だなんて安直なオチにはなりませんように…。

主人公は麦巻さとこ38歳。膠原病を患ったことでバリキャリの夢は絶たれて退職、現在は週4のパート生活でも身体は精一杯だしお金の余裕は一杯一杯。人生の閉塞感に苦しむ中でマンションの更新を機に安い引越し先を探して訪れた築45年の団地で大家の鈴さん(御年92歳!)とその息子(???)の司さんと出会うところからお話はスタートします。
自分にとってのしあわせを、1から紡ぐ話① pic.twitter.com/oyVFbomj35
— 水凪トリ「しあわせは食べて寝て待て」 (@mizunagitori) May 5, 2021
あとがきやインタビュー記事によりますと作者の水凪先生もさとこと同じ病気を抱えており作中に出てくる薬膳の効果も実体験を元にしているそうです。
●薬膳
…と言っても難しい用語は出てきません。ショウガは身体を温めてキュウリは逆に身体を冷やしてくれるよ、お肉食べた後にパイナップル食べると消化を助けてくれるよ、旬の食材を食べるといいよくらいのゆるさです。\実践しやすい/
一方で薬膳はあくまで食であって薬ではないよ、と突っぱねるシーンもあって読者に対して誠実だなと思いました。
●ネガティブ・ケイパビリティ
9話で出てきたワード。作中では「自分ではどうにもならない状況を持ちこたえる能力」「できない自分を受け止める能力」と説明されています。一生つきあわなければならない病気だったり、ままならない人間関係だったり、どう頑張ってもやってしまううっかりミスだったり…それらとどう折り合いをつけるか、となると。
結局よく食べてよく寝るしか無いんでしょうねぇ。
薬膳がテーマのひとつなので食事の描写が多いのは当然として、寝るシーンもちょくちょくあります。1話では満身創痍で帰宅しそのままベッドに倒れ込み2話では頭痛で目覚め、4話ではコンビニ弁当をかっこんだ後心身の痛みで布団の中で蹲り、対して8話では鈴さんにいいお肉をご馳走になってストンと眠りにつく。
厳しい現実は続くし決して豪華な生活ではないけれども少しずつ手に入れていく穏やかで心地いい健やかな日々。
「そうだ私は今お粥がいいんだ。薄味でゆるくてほっこりあたたかで
あの人たちに囲まれているから私は生きていけている」(12話より)
ところで団地の便利屋・司さん(訳あり薬膳伝道師)とパート先の事務所の社長・唐さん(非科学的なものをバカにする)の両極端なWヒーローが存在するのですが、個人的には「どちらかとくっついて私今最高にしあわせです!ハッピーエンド!」…だなんて安直なオチにはなりませんように…。
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